移動販売でお弁当といえば・・・ビジネス街。
都心のビジネス街は、ランチタイムになるとビルから一気に人が出てきます。
まるで通勤ラッシュを見ているような・・・人、人、人です。
サラリーマン、OL、学生・・・。
お昼になると飲食店やコンビニはどこも行列!
もしかするとあなたは、そのビジネス街のランチタイムを目の当たりにして、ここでお弁当販売したら、売れるだろうな~と思い、このサイトを見に来たのかもしれません。
1個500円のお弁当を一か月間20日稼働で販売したとして、
50個販売=25000円/日 → 50万円/月
100個販売=50000円/日 → 100万円/月
包材、原材料費、ガソリン代、人件費を差し引いても年収1千万プレーヤーになれる!?
昔からビジネスは「人がたくさんいる所でする」のが鉄則!と言われます。
人がいる、お昼を買うという目的も決まっている。
これは儲かる!
しかし、
注意すべき点もあります。
それはなんだと思いますか?
今回は、『儲かる!? 移動販売(キッチンカー)お弁当開業』についてお届けしたいと思います。
注目される移動販売(キッチンカー)のお弁当販売
「ランチ難民」という言葉をご存知ですか?
就業中のお昼休憩に、ランチにありつけない人たちのことを言います。
アクセスの良い都心。便利なのですが・・・。
学校も会社も、必ずしも食堂があるとは限りません。
小さな専門学校、社員数名の会社などは、当然、学校、会社に食堂はりありません。
企業によっては、昼休みの時間をずらす等の努力をしているようですが、あまり効果はなく・・・。職場周辺に飲食店が少なかったり、あったとしても、その時間に集中しなかなかお昼にありつけない事もあります。
約1時間のお昼休憩がストレスなんて方もいるくらいです。
そこに目を付け、新たに飲食店を開いたとしてもリアル店舗であれば、保証金や月々の賃貸料や改修費などが必要で、数千万単位のお金がかかります。
資金が豊富にある方は別ですが、都内で飲食店は家賃もかなり高額ですし、混むのはお昼限定!経営が上手くいかず、お店の入れ替わりも多く見受けられます。
そこで注目されるのが移動販売(キッチンカー)です。
移動販売(キッチンカー)なら軽自動車を移動販売用に改造して始めればいいので、初期投資が少なくてすむのが、最大のメリットです。
お昼の忙しい時だけ稼働でき、ランチ難民からするとまさに救世主といえるかもしれません。
移動販売(キッチンカー)のお弁当販売に必要な許可は?
ランチ難民の救世主となるためにも、すぐにお弁当販売を始めたいところですが、海外と違いここは日本、始める前に色々、許可や資格等をとらなくてはいけません。
保健所の許可
営業許可を所轄(移動販売車でお弁当を販売しようとしている場所)の保健所の食品衛生課に申請します。
食品衛生法では、各店に1人、食品衛生責任者を置くことが義務づけられています。
食品衛生責任者の資格は、保健所が実施する『食品衛生責任者のための講習会』を受講すれば取得できます。
取得にはまず事前講義日を予約をして、約1日講義の受講が必要です。
地域によっては受講の最後にテストをする所もあります。
移動販売車(キッチンカー)につきましても、車内で食品加工を行なう場合『食品営業自動車』、加工済み食品の販売のみを行なう場合『食品移動販売車』を保健所に営業許可を得なければいけません。
そして、お弁当を加工する場所も保健所に届けて、実際に保健所の視察後許可を得る必要があります。
その際に手洗い場所、お弁当の提供方法なども確認されます。
最近では、夜のみ営業の居酒屋さんに、お弁当を作る朝の時間だけ厨房を貸してもらっているというニュースを目にした事があります。
この方法ですと、既に居酒屋さんで保健所の許可がおりているので、簡易的な手続きですみます。相手の居酒屋さんと交渉してみる価値はあると思います。
既にあるカフェやカレー屋さんの一部メニューを昼だけ移動販売で委託販売させてもらう方法もあります。
こちらの方法ですと、保健所の許可はすでにあるお店側にしてもらい、あなた自身は販売の代行としてビジネス街に行き、ランチの時間のみ販売します。
ただ、この場合も上手くお店と話しを進めないと、あなたの利益=儲けは少なくなりますので、ご注意ください。
逆に既にお店を開いている方はこの方法で、ランチの時間のみ、バイトを雇い販売しに行ってもらうのもいいかもしれませんね。
警察署の許可
道路を使用する場合は、管轄の警察署への届け出も必要になります。
道路交通法により、基本的に道路での営業は禁じられおり、許可を得るのは難しいです。
ちなみに、東京都(警視庁)から出ている手続き等の記事がイラストもあり分かりやすかったので、こちらからご紹介します。
道路における禁止行為について
道路交通法第76条では、何人もいかなる場合にあっても、交通の妨害となるような方法で物をみだりに道路に置いたり、道路上の人や車を損傷させるおそれのある物を投げるなどの行為を行うことは禁止(絶対的禁止行為)されています。
道路使用許可制度の概要
道路の本来の用途に即さない道路の特別の使用行為で、交通の妨害となり、又は交通に危険を生じさせるおそれのあるものは、一般的に禁止されていますが、このうち、それ自体は社会的な価値を有することから、一定の要件を備えていれば、警察署長の許可によって、その禁止が解除される行為を、道路使用許可が必要な行為として道路交通法第77条第1項に定めています。
【道路使用許可が必要な行為】
道路において工事もしくは作業をしようとする行為(1号許可)
道路に石碑、広告板、アーチ等の工作物を設けようとする行為(2号許可)
場所を移動しないで、道路に露店、屋台等を出そうとする行為(3号許可)
道路において祭礼行事、ロケーション等をしようとする行為(4号許可)
具体的な行為については、各都道府県道路交通規則に定められています。
出典:警視庁HPより
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/shinsei-todokede/dourosiyoukyoka/permission.html
路上でお弁当販売するには、上記の「3号許可」が必要です。
移動販売(キッチンカー)のゲリラ販売は・・・
警察の許可を取らずにゲリラ的に売っている方もいるようですが・・・
あまり、お勧めしません。
いつも警察を気にしながら、営業するのはストレスがたまるのと、常連さんを作りづらくしてしまいます。
「毎週、〇曜日の〇時~は○○弁当さんがここにいる」と、分かればお客様もリピートしやすいし、予約も入るかも知れませんね。
食品製造業等取締条例
警察がこのように取り締まるのも、東京では『食品製造業等取締条例』という条例があります。
これは、移動販売(キッチンカー)に対する嫌がらせではなく、都民の食の安全を守るため。移動販売(キッチンカー)をする方の中には、衛生管理に関して杜撰な方もいます。
食中毒になったら大変ですので、このような条例があります。
ルールはしっかり守りましょう。
東京都食品安全審議会の『弁当等に関する食品販売の規制の在り方について 』に詳しい内容が書いていますので、こちらも目を通しておいた方が良いです。http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2014/02/documents/40o2h201.pdf
警察の許可がなくても・・・移動販売(キッチンカー)お弁当販売方法は色々!
警察の許可を取得するのは難しいですが、販売方法は他にもあります。
・定休日の店先を借りたり、夜のみ営業のお店の軒先を時間貸しさせてもらう。
・ビルのオーナーに軒先を借りる。
・駐車場を借り、そこで販売する。
・移動販売車が集まるパーク的な場所も増えてきているので、そこで販売する。
あなたの開きたい場所の事前リサーチがとても大事になってきます。ぜひ、良い場所を確保してください。
移動販売(キッチンカー)お弁当販売儲けの秘訣!
保健所の許可を得て、場所もクリアしたら、ここからは、儲けを最大限にする為の話になります。
あなたのこだわりとお客様のニーズをどこまで近づけるか?が勝負です。
温かい美味しい料理を届けたい、でも一人一人にかけられる時間は限られています。
まずは、わかりやすいメニュー表が必要です。
分かりづらくて、お客が迷ってしまったら、時間のロスになります。
次に注文が決まって、お金のやり取りをして、お弁当を渡すまでの時間です。
ビジネス街のランチタイムは長くても
11:00~14:00ぐらいまでで、最も忙しいのは、
12:00~13:00の60分間です。
もし、一人5分かけたとしたら、60分間で12人しか対応できず、1個500円のお弁当を販売したとしたら、60分間で6000円の売り上げとなります。
これではあまり儲かりません。
ですので、例えば、
3種類、1個500円のお弁当を一人1分位で対応したしたら、60分間で60個30000円になります。
その為に分かりやすいメニュー表とメニューを3種類ぐらいに絞るなどの工夫に加え、すぐにお客様にお渡しできるような工夫も必要不可欠となります。
またメニューも男子学生さんが多い大学の付近ではガッツリ系メニュー。
例えば、から揚げ弁当やカレーなどボリュームがありコスパのいいものを提供し、女子大やOLの多い場所ではヘルシーな健康志向的なメニューを提供するのも良いでしょう。
そこでも場所のリサーチは大事ですね。
そして、一度に車に積載できる量も限られていますので、工夫しましょう。
最後に
いかがでしたか?
都会のビジネス街は、お弁当販売のビジネスチャンスに溢れています。
良い場所さえ見つけられたら、最も良い商売の一つだと思います。
ランチ難民のお客様にお弁当を売るのは、砂漠で水を売るような物。
ランチ難民救出の救世主。お客様のためになるビジネスだと思います。
更に、販売時間も他の移動販売に比べると短いので、あなた自身の負担軽減にもつながると思います。
あなたの移動販売(キッチンカー)お弁当販売で、ランチ難民を救ってください。