雲のように白くてふわふわもこもこした甘いお菓子。
あなたも子どもの頃に食べた経験があるのではないでしょうか?
そう!お祭りや屋台では定番の「わたあめ」です。
その「わたあめ」が少し見た目を変えて今また人気を博しています!
人気の波は、移動販売(キッチンカー)業界にも。
実は、キッチンカーこそ、わたあめの販売にうってつけなのです。
今回は、移動販売(キッチンカー)でのわたあめ販売についてご紹介いたします。
1. 「わたあめ」の移動販売(キッチンカー)が注目を集める理由
では、なぜ「わたあめ」の移動販売に注目が集まっているのでしょうか?その理由とおすすめのポイントを調査しました。
◇人が集まる場所に移動できる
あなたもご存知の通り「わたあめは、番人ウケする食べ物ではありません。
では、誰が一番食べているか?
そう、子どもたちです。「わたあめ」のターゲットは、小さな子どもから20代前半ぐらいまでの若者です。
移動販売(キッチンカー)の場合は、子どもや若者が集まる場所を狙って移動できるのが最大のメリットです。
◇原価が安い
移動販売で「わたあめ」がおすすめの理由は、なんといっても原価が安いことです。わたあめの材料は「少量のザラメ」のみ。スーパーに売っているザラメなら、1kgあたり300円〜400円ほどで購入できます。1回に使うザラメの量は約20gぐらいなので、たった6円〜8円で1個のわたあめができてしまうのです!
約20gのザラメを専用の綿菓子機にかけて、機械から出てくるふわふわのわたを割り箸にくるくると巻きつけていけば完成!
お祭りや屋台などでは、これを500円とかで売っています。
◇設備がシンプル
一般的な移動販売では、ガスやオーブンを使うことが多くなっています。そのため、キッチンカーには、コンロ、換気扇、オーブン、流し台、水道設備、作業台、冷蔵庫と様々な設備を備えており、この部分にかなりの費用がかかります。
ところが、わたあめの場合、火器を使う必要がないため、流し台と水道設備、ちょっとした作業スペースだけで十分営業ができます。そのため、一般的なキッチンカーに比べて初期費用を大幅に抑えることができ、営業を始めやすいというメリットがあります。
◇注目を集める見た目
移動販売(キッチンカー)は、見た目のおしゃれ感も重要です。おしゃれなキッチンカーほど注目を集め、お客さんをたくさん呼び込むことができるからです。
わたあめも、カラフルなものやアート感のあるものが増えてきており、その見た目のおしゃれさで人気を集めています。
2. 開業までにかかる費用と開業してからの運転資金
◇開業までにかかる費用
移動販売の開業資金としては、一般的に300万円〜500万円の費用がかかると言われています。具体的には、下記のようなものです。
●移動販売車(キッチンカー)製作費
これが開業資金の中で最も大きなウエイトを占めます。移動販売車は、「車種」、「新車か中古車か」、「自分で製作するか、製作会社へ依頼するか」によって大きく費用が変わってきます。
よくある失敗が初期費用を抑えるために安い中古車を購入して維持費が高くついてしまうケース。もう1つは、座ったままの体制でしか作業ができない軽自動車のタイプを購入してしまったというケースです。実際に営業を始める前の段階では、「座ったままでも問題ない」と考える人が多いのですが、実はこれが大きな誤算を生んでしまうのです。
座ったままの姿勢が与える身体的負担は想像以上のもので、腰痛や足のむくみなど、体のあらゆる痛みを引き起こす原因になります。また、作業効率も悪くなってしまうため、それが生産量に影響し、その結果が売上に直結してしまうということが多く発生しているのです。初期費用を抑えたいがゆえの間違った車両選びが身体的負担、経営不振、精神的負担まで影響してしまうことを念頭に入れて、車両を選ぶことが大切です。
おすすめは、軽トラックをキッチンカー仕様に改造したタイプ。高さもあり、直立の姿勢のまま作業ができますし、軽自動車なので車にかかるコストも抑えることができます。
キッチンカーの試乗サービスを行っている会社もありますので、いくつか試した上で決めることをおすすめします。また、車両を決める前にキッチンカーをレンタルして実際に営業してみるのもおすすめです。作業効率の部分までしっかり体感することができると思います。
●綿菓子機
綿菓子機は、「購入」と「レンタル」があります。
費用の相場は下記となっています。
・レンタルの場合
1泊2日で10,000円〜20,000円ぐらい
・購入の場合
60,000円〜200,000円ぐらい
●営業許可取得費用
移動販売(キッチンカー)を始める場合は、必ず保健所で営業許可を取得しなければなりません。取得後は5年ごとに更新が必要で、その度に更新料がかかります。費用は、各都道府県によって異なりますので、直轄の保健所にお問い合わせください。
●材料費
・ザラメ
1kgあたり300〜400円ぐらい
※色付きのザラメは、1kgあたり1,000円〜
・割り箸
●包装資材費
わたあめは、作ったものをそのままお客様にお渡しすることもできますが、中
なかには袋に入れてほしいと言われる方もいると思います。そんなときのために、専用の袋やカップを用意しておきましょう。
●広告宣伝費
看板やのぼり、宣伝のためのチラシなどにかかる費用です。
キッチンカーでは、遠くからでも人の目を引く看板やのぼりは必須です。
◇開業してからかかる費用
材料費、包装資材費、広告宣伝費は、開業前と後でも同じですが、それ以外にかかる費用は下記のようなものがあります。
●光熱費
綿菓子機を動かすためには、電力が必要です。その電気代や水道代がここに含まれます。
●ガソリン代
営業場所までの距離が遠ければ遠いほど、ガソリン代がかかります。また、古い車両は燃費が悪いものも多く、ガソリン代がかかります。車両を選ぶ際は、ガソリン代まで考えて決めるようにしましょう。
●税金
経営者個人の税金の他に、消費税、事業税、重量税が発生します。
●車検代
一般車両と同様に、新車購入の場合は初回が3年後、2回目以降は2年ごとです。中古車の場合は2年ごとに車検があります。
軽自動車の場合は、普通車より車検費用も安くなります。また、製作会社によって車検時のサービス等があるところもありますので、購入前に確認しておきましょう。
●保険
自動車保険や食中毒が出た場合に備えたPL保険などです。
●車両メンテナンス費
タイヤ交換やオイル交換、設備交換などの費用です。
3. わたあめの移動販売を成功させる秘訣
わたあめの移動販売についてイメージが湧いてきましたか?
ここからは、「売れるわたあめ屋」になるためには、どんな秘訣があるのかをご紹介して行きたいと思います。
◇子どもが集まる場所に出店する
最初に述べた通り、わたあめを購入する大きな層は、小さな子どもや20代前半ぐらいまでの若者です。そのため、ただ人が集まる場所ではなく、子どもが多く集まる場所に出店できるかが運命を分けます。
子どもが集まる場所は、
・ショッピングセンター
・遊園地
・子ども向けのイベント会場
・ファミリー向けの住宅展示場
などが挙げられます。
◇白だけでなくカラフルなものも
従来の白いわたあめだけでなく、カラフルなわたあめも用意できるといいですね。カラフルなわたあめは、それだけで子どもたちの注目を集め、好奇心を掻き立てます。
白いわたあめと赤や青、黄色のわたあめを一緒にのせたカラフルでアート感たっぷりのものに人気が集まっています。
◇大人向けのメニューも用意
子どもと一緒に買いにくる大人向けのメニューもぜひ用意しましょう。ドリップコーヒーや紅茶、コーラ、ジンジャエールなどの飲み物ならコンロやオーブンを積んでいない移動販売車でも簡単に提供できます。
◇看板、写真で目立たせる
移動販売は、見た目で注目を集めることも大切です。それが集客に繋がるからです。また、「何を売っているのか」が一目でわかるような工夫も必要です。そのため、メニューが書かれた看板やボード、商品がわかる写真を大きく貼り、通りがかる人たちへアピールしましょう。
4. 綿菓子機の取り扱い店のご紹介
綿菓子機を取り扱っている会社を3つご紹介いたします。
(1)藤田道具
おすすめポイント
・東京かっぱ橋にある道具店
・材料のザラメから袋、のぼりなどの備品まで全てここで揃う
・修理対応
藤田道具 株式会社
住所 東京都台東区西浅草2-20-4
TEL 03-3841-0944
営業時間 9:30〜17:00(月曜日〜土曜日)
HP https://fujitadougu.com/
(2)日本興機株式会社
おすすめポイント
・40年の実績
・種類豊富な綿菓子機を格安で販売
・機械購入者には、わたあめ100本分の砂糖と割り箸をサービス
住所 滋賀県東近江市妙法寺町669-4
TEL 0748-23-5388
HP http://watagasi.jp/index.html
(3)綿菓子機レンタル専門店
おすすめポイント
・レンタル実績2800件以上
・綿菓子機と果物風味のザラメをお届け
・返金保障付き
・のぼり、椅子、コードなどの関連商品もレンタル可
上州物産株式会社
住所 群馬県前橋市中町369-2
TEL 0120-65-7181
営業時間 9:30〜17:00
※休日はHPのカレンダーを参照
HP https://www.watagasi.com/rental_flow.html
5. わたあめの移動販売(キッチンカー)の営業場所を探す方法
●軒先新聞
軒先新聞は、地域、街、商店街の活性化の応援とレンタルスペースや軒先ビジネスの話題を紹介しているサイトです。
わたあめの場合、小さな子どもから20代前半ぐらいまでの若者が集まるイベントに出店
したいので、このような地元密着型のサイトはとても参考になります。
イベントだけを掲載している場合もありますし、「キッチンカー出店募集」をうたっている場合もあります。
●ジモティー
軒先新聞と同様に地域の様々な情報を掲載していています。
こちらで子どもや若者向けのイベントを探しましょう。
●直接問い合わせる
ファミリー向けの住宅展示場やショッピングセンターに直接問い合わせるのも1つの方法です。ただし、大手が経営する住宅展示場やショッピンセンターは、既に他の大手の業者と契約している場合や次に説明する仲介業者の紹介のみに限定している場合もあり、個人での参入は難しい場合もあるようです。
多くの場合、出店の際は出店場所に対して「出店料」の支払いが発生します。出店料は、主に「固定」、「売上の◯%」、「固定料+売上の◯%」という3パターンがあります。
出店料がいくらかかるのかも念頭に置いて出店場所を決める必要があります。
《 出店料の目安 》
スーパー、ホームセンター、道の駅
5,000円〜10,000円 or 売上の10〜15%
大型フェスやイベント
5,000円〜30,000円+売上の10%
※イベントにより大きく異なる
リゾート施設・・・売上の20%
●紹介サイトや派遣会社に登録
「キッチンカーで出店したい人」と「キッチンカーを呼びたい人」が繋がるマッチングサイトを運営している紹介・派遣会社に登録する方法です。登録料や紹介料がかかりますが、素人ではなかなか出店できない営業場所を紹介してくれたり、キッチンカーのオーナー同士で繋がれたりと、大きなメリットがあります。
まとめ
「わたあめ」の移動販売は、初期投資が少ないので気軽に始めやすく、大きな利益を確保しやすいビジネスですが、“子どもや若者が集まる営業場所”に出店できるかどうかが運命を分けると言えます。
わたあめの移動販売を始める場合は、事前にしっかりと営業場所を調査し、目処をつけてから製作に着手するようにしてくださいね。