1.移動販売(キッチンカー)とは
移動販売は、固定店舗を持たずに車で移動しながら商売を行うことです。
最近は街中でもよく見かけますよね。
飲食業の移動販売であれば、出店する地域の保健所で営業許可をもらい、食品衛生責任者の資格を取れば誰でも出店することが可能です。
ちなみにこの資格は調理師や衛生士の資格を持っていなくても、1日講習を受けるだけで取得することができます。
移動販売は、低資金で事業が行える、販売場所を変更できる、人出が見込めるイベントに参加できるなどの利点があります。
しかし、開業資金がかかることには変わりなく、固定客の確保の場所選びなど選定の難しさがあります。
最近街中でもよく見かける移動販売ですが、誰でも簡単に間違いなく稼げる!というわけではありません。
きちんと情報を収集して、末長い営業を目指しましょう。
今回は、キッチンカー(移動販売車)でのクレープ販売で成功する方法をご紹介します。
2.移動販売でクレープがお勧めな理由(わけ)
移動販売で取り扱われる商品と聞いて思い浮かべる商品の上位に上がるのがクレープです。
ではなぜクレープは移動販売で人気のある商品なのでしょうか?
2-1 クレープとは
クレープと言えば多くの方がご存知のスイーツですね。
そう、原宿のアレです。
クレープとはフランスが発祥の料理です。
日本においては、クレープ生地にフルーツや生クリーム、アイスクリームなどを包んだものが主流です。
また、ハム、鶏肉、チーズ、野菜等を包みこんで軽食として食べるものも人気があります。
手軽で歩きながらでも食べやすいクレープは、散歩やウインドーショッピングの合間などのお供として好まれています。
2-2 収益の上がりやすさ
コストパフォーマンスが良いことは移動販売において取り扱う商品を選ぶ理由の一つになります。
商売をするにあたって原価だけを見て商売を始めるのはナンセンスですが、やはり原価が低いということは儲ける重要な一つの要素でしょう。
その中で、粉ものは原価が低く、移動販売や屋台などでのトップメニュー上位にランクインしてることが多いです。
粉ものの商品はほかに、たこ焼き、おこみ焼き、ワッフル、ベビーカステラなどがありますが、クレープはその中でも人気がある商品です。
また、粉ものはメインの材料が小麦粉なので、その日に使えなかった材料を常温で保管しておくことができます。
これらの理由により材料コストが他の商材よりも格段に抑えられるというのも、収益性(利益)が高い理由です。
2-3 移動販売の定番商品である
フランスから来た食べ物ですが、今や日本人では知らない人はいないほど文化として定着しているため、どんな場面でも買ってもらいやすい商品です。
さらに、惣菜系クレープとデザート系クレープを取りそろえることで、ランチタイムにもおやつとしても時間帯を選ばずに買ってもらえるというメリットがあります。
時間帯を問わず買ってもらえるというのは移動販売において大きな強みです。
2-4 顧客層がわかりやすい
日本文化に定着しているクレープですが、誰もが顧客になりうるか?というと答えはNOです。
高齢者にとっては「移動販売」「粉もの」「スイーツ」と言えば、たい焼きであったり大判焼きであることがほとんどです。
クレープ購入層は子供から50代くらいまで、そのうち8~9割が女性客というデータがあります。
「売れない、もしくは売れにくい顧客層がある」これはデメリットです。
しかし、ターゲットである顧客層に売れるように重点が絞りやすいということは総じてメリットであるといえます。
若い女性や家族連れが集まりやすいイベントや場所をしっかりとリサーチして営業すれば、きちんと収益が出るのです。
3.フランチャイズについて
実際を営業するにしても何もかも自分一人でやるのはやはり不安ですよね。
移動販売について、個人営業が不安であったりする場合は、フランチャイズ事業を利用することで精神的負担を軽減するのもよいかもしれません。
そこで、ここではクレープの移動販売でフランチャイズを利用した際のメリットとデメリットを紹介します。
フランチャイズのメリット
- 低資金での開業
- マニュアルや研修がある
- 必要に応じて店舗指導や運営の相談に乗ってもらえる
- キッチンカーのレンタルがある
- 個人では出店交渉できないような場所で出店な可能なことがある
- 知名度があるため広告・宣伝がラク。
- 本部が大量に仕入れた材料や商品を安価で安定的に購入できる。
- 開業支援プログラムがある
- 成功した先輩の体験談などがわかる
フランチャイズのデメリット
- 加盟金・契約料・看板料などの出費がある
- 規制があり、自由に営業できない
- 研修費がかかる場合がある
気をつけなければいけないことは、どのフランチャイズが何に特化しているかをきちんと把握するということです。
システムが充実しているのか、初期費用が抑えられているのか、営業場所の紹介が手厚いかなど、売りにしているポイントは様々です。
フランチャイズで移動販売をすることを選択するにしても、しっかりと自分の展望をもってそれに見合ったフランチャイズを選択しましょう。
4.クレープ屋さんのキッチンカー(移動販売車)について
ここでは移動販売の要ともいえるキッチンカー(移動販売車)についてお伝えしていきたいと思います。
4-1 キッチンカー(移動販売車)について
キッチンカーはその名の通り、車をキッチンとして使用して商品を作り、販売する車のことです。
キッチンカー(移動販売車)を手に入れるためには購入するか製作する必要があります。
ある程度金額も抑えられ、納得のいくキッチンカー(移動販売車)の為には製作会社にお願いするのが主流のようです。
資金・営業のコンセプト・営業場所・取り扱う商品を事前に設定してから製作会社に相談することが大事です。
安かろう悪かろうではどぶにお金を投げるのと同じですから、ぜひキッチンカー製作計画をたてることをおすすめします。
<参考サイト>
はじめてのキッチンカー:https://kitchencar.biz/post_lp/production/
株式会社ゼック:https://www.zecc.co.jp/
移動販売車.net :http://www.idouhanbaisha.net/
4-2 クレープ屋さんのキッチンカーで必要なもの
クレープを販売するキッチンカー(移動販売車)の必要なものといえば、クレープ焼き器です。
家庭用とは異なり、直径36~41センチほどの円形の鉄板サイズの焼き器です。
1個タイプと2連タイプがあり、ガス式と電気式があります。
ガス式
- 本体価格が安い
- 火力が強く、連続で生地を焼くことができる
- 温度管理が難しいためある程度練習が必要
- 熱いので、夏などの時期は作業が大変になり、熱中症の危険がある
- ガスボンベを用意しなければならない
電気式
- 温度管理がしやすい
- 熱気が少ないので、真夏でも作業しやすい
- 本体価格がガス式に比べると高い
- ある程度の枚数を焼くと、鉄板の温度が下がってしまう
- 消費電力が高め
どちらにもメリットとデメリットがあるので、使い勝手や、営業場所などによって選択をするとよいでしょう。
<参考サイト>
安吉 :https://www.yasukichi.jp/
藤田道具:https://fujitadougu.com/crepe/crepetop.html
テンポスドットコム :https://www.tenpos.com/fs/tools/c/griddles7
5.移動販売クレープの先輩の成功談
ここでは実際にキッチンカー(移動販売車)のクレープ店を経営されている方々を紹介します。
5-1 Berry`s Cafe (ベリーズ・カフェ)
https://berryscafe.jp/
大阪府・東京都・愛知県・福岡県を拠点に、フランチャイズ本部として全国各地で活躍している移動販売のクレープ屋さんです。カーディーラーや赤十字社などからも出店依頼が来たりいろんなイベントにも出店しています。
フランチャイズとして開業支援も行っています。
5-2 カラーカフェ
http://color-cafe.jp/
大阪府を拠点に全国各地で出店クレープ、ワッフル、ドーナツ、チュリトス、かき氷、ジェラート、アイスクリーム、ドリンクなど、甘くて美味しいスイーツが専門の移動販売店です。
毎日違うメニューをご提供することが可能です。
フランチャイズとして開業支援も行っています
5-3 カフェ・ラ・クレボン
https://www.cafelacrebon.com/
富山・金沢を拠点に出店焼きたてクレープ、ワッフル、ハワイより上陸シェーブアイス、ドリンクなど甘くて美味しいスイーツが専門の移動販売店です。
サイト上で出店依頼や料金について触れているので、参考にしやすいと思います。
5-4 Carpe diem(カルペディエム)
https://www.carpediem-crepe.jp/
山梨県内を中心に営業されています。基本は店舗での営業ですが、土日やイベントの日はキッチンカーで出張、移動販売をしています。
地産地消を心がけ、フルーツをたくさん使用しているというアピールポイントがあり、他店との差を強調しています。
さいごに
キッチンカー(移動販売車)のクレープ屋さんをよく見かけるのは、成功しているからです。そして今回はその成功する理由についてご紹介しました。
商品は根拠があるから売れる、売れるから街中などでよく見かけるのです。
開業に向けて事前の準備をしっかりしましょう。
そして、あなたも末長い営業を目指しましょう。