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幅広い年齢層に人気!焼き鳥の移動販売を始めるには?

投稿日:2019年1月9日 更新日:

焼き鳥移動販売①

お店からもくもくと溢れている煙、お肉が焼ける香ばしい香り・・・。焼き鳥に五感を刺激されて、つい買ってしまった!という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
年代を問わず人気が高い焼き鳥ですが、最近ではキッチンカー(移動販売)で焼き鳥を提供しているお店も増えてきました。飲食店の開業はハードルが高いけど、移動販売ならなんだか気軽に始められそうですよね!

では、実際に何からどうやって始めたらいいのでしょうか?そんな疑問をお持ちの方へ「焼き鳥の移動販売を始める方法」をお伝えしたいと思います!未経験の方でも安心してくださいね。

1. 焼き鳥の移動販売に必要な設備

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◯キッチンカー
移動販売だけに最初に用意したいのが「キッチンカー」。
キッチンカーは、「購入」「レンタル」のいずれかの方法があります。購入の場合は、キッチンカーの製作を請け負っている会社へ製作を依頼するか、キッチンカーの中古車を購入します。

また、キッチンカーには、ガス、電源、シンクなどの水回りや作業スペース、冷蔵庫、換気扇などはあらかじめ装備されているものがほとんどですが、製作会社や販売会社によっても多少異なるので確認しておきましょう。製作費用は、基本設備込みで200万円〜300万円ほどが相場となっています。装備されている設備以外で必要な設備があればオプションとして付けることができ、追加する場合は先の金額にプラスされていくと考えておくとよいでしょう。

レンタルの場合は、レンタル期間を選ぶことができます。1日レンタルの場合は3〜5万円、1週間レンタルの場合は10〜15万円が相場です。また、車両によって営業許可を取っているものもあり、許可済みの車両をレンタルすれば個人での手続きが不要になります。週末起業や移動販売のお試しとしておすすめです。

なお、購入の場合もレンタルの場合も、業者によって車の種類も基本設備も費用もバラつきがありますので、見積もりを取って比較検討した上で決めるといいでしょう。

◯焼き器
焼き鳥を焼くための焼き器には、ガス火を使う「ガス式タイプ」、炭火を使う「炭式タイプ」「電気式タイプ」の3種類があります。

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《 ガス式 》
ガス式のメリットは、点火するだけですぐに焼き始めることができること。
価格の相場は、3万円〜5万円ほどです。

《 炭火式 》
炭火式のメリットは、ガスよりも高温で焼くことができ、遠赤外線が肉汁を閉じ込め、外はパリッと中はシューシーに、おいしく仕上がることです。香ばしい香りも付きます。
ただ、炭火を起こすためのバーナーや火を消すための火消し壺も必要となり、手間と時間がかかってしまうという難点も。また、煙が出てしまうため、現実的には移動販売には不向きかもしれません。
炭火式の焼き器の相場は、1万円〜10万円ぐらいまで幅広くあります。

《 電気式 》
電気式は、火力が強く、高温でスピーディーに調理ができるため、炭火式と同じような焼き上がりと美味しさを実現できます。火を起こす必要もなく、安心・安全で煙も少ないのが特徴です。
ただ、業務用の場合、価格帯が10万円〜50万円と高額になるため、コストを跳ね上げてしまうという点もお伝えしておきたいことです。

◯電気、ガス
キッチンカーの移動販売では、調理をするために「電気」または「ガス」を使用します。

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電気は、営業場所でコンセントを借りるか、発電機で供給します。ソーラー発電システムを備えたキッチンカーもありますので、事前に調べておきましょう。

ガスの場合は、持ち運び可能な「プロパンガス(LPガス)」を使用します。
プロパンガスを入れるガスボンベの本体は自分でも購入できますが、ガスの充填はガス会社にお願いしなければなりません。そのため、契約してくれるガス会社を探す必要があります。

ただ、ガスボンベの車載に関しては、法律で制限されており、車内に保管することはできません。そのため、実際には移動販売でのプロパンガス契約は断られてしまうことが多いようです。

◯冷蔵庫
冷蔵庫は基本設備に含まれている場合がほとんどですが、冷凍の焼き鳥を使用する場合は、冷凍庫も必要です。また、販売数量によっては冷蔵庫の容量が不足することも考えられるため、どのぐらいの量を積むのかを想定して冷蔵庫・冷凍庫のサイズを決めることが大切です。

◯換気扇
キッチンカーには、基本的に換気扇が付いていますが、何を販売するかによって換気扇のサイズや性能を考慮する必要があります。
焼き鳥の場合、焼くときに煙が出る、匂いが車内に残りやすい、油が換気扇に付着しやすいなどが考えられます。しっかり換気ができる強力なタイプで汚れが付きにくいもの、掃除がしやすいものを選ぶことをおすすめします。

なお、設備や外装にこだわるほど費用はかさみますので、初期投資は極力抑え、利益がしっかり立つようになってから追加していく方が賢明です。

 

2. 焼き鳥の移動販売を始めるための手続き

焼き鳥の移動販売を始めるにあたっては、下記の資格や許可も必要となります。

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●食品衛生責任者の取得
店舗、施設等の公衆衛生を行うことを目的として、すべての飲食店・食品製造所に必ず一人配置することが義務付けられています。
そのため、食品を取り扱うキッチンカーでも必ず「食品衛生責任者」の取得が必要です。
各自治体の保健所が開催している食品衛生責任者講習会(約6時間)を受講すれば、誰でも1日で資格が取得できます。(受講料10,000円必要)
ただし、政令指定都市で営業をする場合は、同じ県であっても各市ごとに許可を取る必要がありますので、注意が必要です。直轄の保健所に確認をしてください。

●営業許可証の取得
食品を製造する場所に対する営業許可のことです。食品を扱う移動販売でもキッチンカーごとに営業許可証が必要となります。
各自治体によって許可証の分類と費用が異なるため、移動販売を行う市区町村の保健所へ問い合わせてください。

 

3. 移動販売の形態

焼き鳥の移動販売を始める場合、①個人で開業する②フランチャイズで開業する③飲食店などの関連店舗として開業する、という3つの形態が考えられます。それぞれにメリットとデメリットがありますので、参考にしてみてくださいね。

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① 個人で開業する
個人で開業する場合のメリットは、キッチンカーの製作から販売、運営に至るまで全てを自分で決められることです。そのため、他店との差別化がしやすく、オリジナリティを打ち出すことができます。結果、「選ばれるお店」としての地位を確立できる可能性が高くなります。選ばれるお店になれれば、移動販売であっても人はわざわざ買いに行きたくなるものです。何度もリピートしてくれるお客さんができるということですね。

デメリットは、自分で全てをゼロから構築しなければならないため、数百万円単位のコストがかかることや個人差はあるものの開業までに時間を要してしまうことです。また、営業場所も自分で探さなければなりません。そのため、開業にはある程度まとまった資金を用意し、綿密に計画を練った上で営業を始めることが大切です。

② フランチャイズで開業する
フランチャイズの加盟店に加入して移動販売を始める方法です。
フランチャイズのメリットは、キッチンカーや設備、備品の準備から提供メニューや営業場所に至るまで、開業に必要なことをサポートしてもらえることです。移動販売が初めての方や一人では自信がない方、時間がない方には、手厚いサポートが受けられておすすめです。

デメリットとしては、同じメニューを提供する同系列のお店と競合してしまう可能性があるという点です。メニューも金額も同じであれば、あとは「誰から買うか?」「どこで買うか?」といったところで選ばれるお店にならなければなりません。

また、フランチャイズの場合、本部に使用料やリース代などの支払いが発生する場合がほとんどです。この支払い分を考慮して、利益がいくら残るのか、支払い金額に見合うサポートが受けられるのかなどをよく吟味して始めることが大切です。

③ 飲食店の関連店舗として開業する
店舗型の飲食店の関連店舗として移動販売を始める方法もあります。実店舗と同じ経営者が直営で始める場合もあれば、フランチャイズのように屋号だけを借りて個人で始めるケースもあります。

すでに繁盛している飲食店であれば、ネームバリューがあるため、移動販売を始めた場合も売上に繋がりやすくなります。また、お店に行きたくても距離があってなかなか行けない場合や小さな子どもがいてお店に行くことができないなど、潜在的なニーズがある場所で販売ができれば、それだけ商品を買っていただける可能性も高くなります。

また、店舗と移動販売でそれぞれに宣伝もでき、相乗効果も期待できます。
デメリットとしては、お店と同じクオリティを移動販売でも維持しなければならないという点です。繁盛している飲食店であればあるほど、お店の看板に傷をつけない努力と責任が必要となるでしょう。

 

4. 焼き鳥の移動販売におすすめの出店場所

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●スーパーの駐車場
スーパーには、自炊するための食材を買いに来ている人だけでなく、お弁当やお惣菜、レトルト食品などのお手軽食材を買いに来ている人がいます。
焼き鳥は、立派な“ごはんの一品”。焼き鳥の移動販売を目にして、「今日の夜ご飯は焼き鳥にしようかな」と考える人たちもたくさんいるのです。
特に仕事をしている女性は、簡単に早くごはんの支度をしたいものです。そんな女性の心を掴むことができれば、安定的に売上を作ることができるでしょう。

●駅の周辺
仕事や買い物が終わって自宅近くの駅に着いた瞬間は、心も体もほっと緩みますよね。ちょうどお腹も空いてきた頃、お肉の焼ける香りとともに目の前に焼き鳥を売っているお店を見つけてしまったら!買わずにはいられなくなってしまうことでしょう。
飲み会帰りのサラリーマンなども、ほろ酔い気分で「家でもう1杯」なんて焼き鳥をおつまみに。

●イベント会場
お祭りやフェスなどのイベント会場は、たくさんの人が一度に集まるところです。また、食事を楽しむのもイベントの楽しみの1つですよね。

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5. 焼き鳥の移動販売で成功している先輩キッチンカーの紹介

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●武蔵屋
焼き鳥移動販売のフランチャイズを行っている会社です。
キッチンカーのレンタルや営業場所の確保、仕入れなど、様々な手厚いサポートがあり、初心者でも安心して始めることができます。
一般的なフランチャイズ店にあるロイヤリティはなく、制服代やその他諸経費の5万円ほどで開業ができます。
▶http://www.6348.net

株式会社ヒロキ
〒981-1503 宮城県角田市島田字御蔵林3-2

●やきとり鳥王
焼き鳥の激戦区である福岡で移動販売を行っています。
フランチャイズで展開しており、スーパーやお祭り、イベントで出店しています。オーナー自らが10年以上かけて開発した独自のタレを使用し、低価格を実現するなど、オリジナリティのある商品と店舗型の焼き鳥店に負けない味を実現しています。
http://torioh.jp/

〒814-0033
福岡市早良区有田7-20-3-201

●喜京屋
東京・埼玉・神奈川を中心に飲食店を経営している喜京屋は、焼き鳥の移動販売も展開しています。飲食店の実績や仕入れ力を活かしたメニュー展開は、ファンを生み、スーパーやパチンコ店などで地域に根ざした移動販売を行っています。
http://kawagoe-kikyouya.jp/index.html

有限会社 喜京屋
〒350-0023 埼玉県川越市並木字南田851番地4

 

6. 焼き鳥のメニューと焼き鳥の移動販売で利益を出す方法

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利益は、「売上−仕入れ代−諸経費」で残ったものです。
諸経費に含まれるものは、ガソリン代・光熱費・パックや袋などの備品・出店費用・人件費など。
商品の仕入れ値は、商品単価の半分以下にするのがベストです。

焼き鳥は、種類が豊富です。まず外せない定番メニューは、ネギマ、せせり、鶏皮、砂肝、ハツ、レバー、つくね、豚バラです。
最初は、定番メニューと合わせて「変わりだねメニュー」や「野菜串」を、15種類〜20種類ほど用意し、お客さんの反応と売上を見ながら10種類程度にメニューを絞っていくのがおすすめです。
部位を増やすのではなく、「塩、タレ、みそ」と味のバリエーションで勝負していくのもいいでしょう。

もう1つおすすめなのが、「単価を上げれるメニュー」を作ることです。例えば、「牛サガリ」や「牛カルビ」など。牛串は、1本200〜300円でも売れるものです。イベント等になると1本500円や1,000円で売っているところもあります。

また、焼き鳥と合うサイドメニューを充実させる方法もあります。具体的には、缶ビールや缶チューハイ、枝豆など、居酒屋メニューを置くのです。サイドメニューは単価を上げやすいので、利益をしっかり出せる商品として君臨してくれます。

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焼き鳥の移動販売を始めるための具体的な構想ができたでしょうか?
移動販売は、飲食店に比べると低コストで始めることができますが、「味」や「営業場所」によって命運が分かれてしまうのも確かです。
事前にしっかりと情報を集め、綿密な計画を練った上で営業をスタートしましょう!

-移動販売の商品メニュー

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