あなたは、パンが好きですか・・・?
焼きたてパンの香りに誘われ・・・ついつい、購入してしまったなんて経験もあるのではないでしょうか?
最近では、移動販売(キッチンカー)でメロンパンを販売しているのを見た方も多いと思います。
実際、パンの移動販売は儲かるのでしょうか?メロンパンは一過性のブームでしょうか?
パンが好きでパンの販売を始めたい方、パンを作るのが好きで始めたい方、新規ビジネスとして、あるいはリアル店舗の攻めの手段として、あなたはパンの移動販売(キッチンカー)を始めたいですか?
今回は『移動販売(キッチンカー)の儲かるパン販売戦略』をお届けしたいと思います。
パンの支出額は米より上ですが・・・。
日本人のコメ離れが進んでいるという話を耳にした事があるかと思います。
実際、1世帯あたりのパンに対する支出額は米を上回っておりますが・・・。
総務省の家計調査(二人以上の世帯)によると、これまで米への支出額が減少する中、平成20(2008)年以降、パン類(食パン、菓子パン、調理パン等)への年間の支出額が米への支出額を上回り、平成24(2012)年のパン類への支出額(32,335円)は、米への支出額(28,731円)を13%(3,604円)上回っています。
資料:農林水産省 食料消費構造の変化内のコラム
『家計調査にみる米とパンへの支出額の変化』よりhttp://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h24_h/trend/part1/chap2/c2_3_02_2.html
この調査からも分かるように、パンの支出は米を上回っています。
デパート、コンビニ、スーパー、パンを置いてない店は見ないですし、最近ではパン屋を併設しているコンビニもありますよね。ですがパンの需要=移動販売(キッチンカー)でのパン販売の需要には繋がっていないように思えます。
なぜだと思いますか?
答えは、上記にあるデパート、コンビニ、スーパー。これらはすべてライバルになります。
移動販売でパンを販売するには、普通に売っていても売れません!
ブームに乗るだけでは失敗する理由とは?
ブームに乗って、移動販売のメロンパン屋を多く見かけましたよね。
軽ワゴンを改造して、発酵室、オーブン搭載。 メディアや新聞で話題になりましたが、最近では・・・。
ブームが去ったからでしょうか?
いえいえ、戦略に問題があったといえます。
移動販売(キッチンカー)の儲かるパン販売戦略1
沢山あったメロンパン屋、なぜ少なくなったのでしょうか?
ここから、移動販売(キッチンカー)パン販売戦略に入りたいと思います。
突然ですが、あなたは月にケーキを何回食べますか?
毎日? 週一? 月一?
たぶん、毎日は食べないと思います。
メロンパンも同じで、あの食欲をそそる甘い香り、そして、サクサク食感のクッキー生地とふんわりしたパン生地の食感、子供から大人まで人気のおやつパンなのですが、毎日は食べませんよね。
移動販売で珍しいうちは良かったのですが・・・。
メロンパン専門で、パン販売をする場合、圧倒的に人通りが多く、観光地的な所や、その途中のサービスエリアで売るか、イベント専門で売るのが正解です。
現在、移動販売のメロンパン販売で残っているのは、そういった所ではないでしょうか?
普通に暮らす生活圏で、メロンパン単品の販売は、正直、厳しいと言えます。
一度は買いに行くかもしれませんが・・・。
移動販売(キッチンカー)の儲かるパン販売戦略2
移動販売(キッチンカー)としての派手さはないのですが、移動販売(キッチンカー)でのパン販売戦略として、ビジネス街のランチタイムにサンドイッチやコッペパンに挟み物をして売る方法があります。
焼きそばパン、たまごパン、ツナサラダパン、パスタパン・・・。
ホットドックを売るのもありです。
理由としては都内のビジネス街はランチ難民に溢れています。サラリーマン、OL、学生・・・。
お昼はどこも行列で買いに行くだけで一苦労。
お惣菜パンは、ランチ難民にとってお昼の選択肢の一つになります。
学生街で学校帰りにおやつパンの販売をするなどもあります。
場所、お客様のニーズの読みにズレがなければ、安定的に売れます。
移動販売(キッチンカー)の儲かるパン販売戦略3
リアル店舗をお持ちの方は、移動販売(キッチンカー)を攻めの販売で使うのも良いと思います。
普通に暮らす生活圏であれば、決まったルートで、いつもの時間にいつもの場所で売る方法もあります。人通りの多い所で売れば、売れますし、リアル店舗への宣伝にもなります。
店舗から少し出張して、ビジネス街で売るのもありではないでしょうか?
リアル店舗があることが一つの売りになりますし、お客様にとっては、それは安心・安全にも繋がります。
移動販売(キッチンカー)パン販売で失敗しやすいパターン
逆に移動販売(キッチンカー)パン販売で失敗しやすいパターンもご紹介します。
・何となく儲かりそうで始めてしまった。
売る場所、戦略も考えず、何となく儲かりそうで始めてしまった。
先程のメロンパンでも書きましたが、パンの種類によって毎日食べる物から、週一、月一と違いがあります。
ブームだからと言って、場所も考えずに売っていては、すぐに売れなくなります。
・市場調査をしていない
移動販売(キッチンカー)で売る場所の調査、その地域の方が何を望んでいるのかも調べずに、自分の売りたい物を売っている方もいます。
ニーズをしっかりつかみ、どのようなパンのラインナップにするべきか決めることが必要です。
調査方法の一つの例として、近くのスーパー、コンビニで、どんなパンが売れているのかを調べるのも一つの手です?
また自分の思い込みで売るのは良くありません。
日本政策金融公庫の資料によると、高齢世代の朝食は「パン」が多く、20代は「ごはん」が多いというデータが平成28年に発表されております。
資料:日本政策金融公庫 消費者動向調査『食生活』より
https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_160907a.pdf
以前は若い人の方がパンをよく食べると思われていたので、若い人向けのパンメニューが大半を占めていましたが、ここ最近の傾向として、高齢者向けのパンメニューも人気になってきています。ですので、「柔らか~」とか「もちもち食感」のパンも若い人が好きというより、高齢の方が好んでいるのかもしれません。
あなたは移動販売(キッチンカー)パン販売でいくらの利益を出したいですか?
売る場所を間違ず、パンの種類を選べば、しっかりと利益を出すことができますが、あなたは移動販売(キッチンカー)でのパン販売でいくらの利益を得たいですか?
パンの原価率や経費の金額などを考え、欲しい利益を達成するために何を何個作れば達成するのか?価格はいくらにすべきか?が出てきますよね。
パンを販売するには、
1、自分で作って販売する方法
2、委託製造したパンを販売する方法
3、コッペパンなどサンドして販売する方法
4、既に自分のお店で販売していて、移動販売でも販売する方法
などがあります。
パンを作る原価的なコスト、作業的なコスト、時間的なコストもあり、それぞれメリットデメリットがあると思います。
逆算して、自分のこだわり、利益、効率などバランスの良い方法を選んでください。
最後に
いかがでしたか?
今回は、『移動販売(キッチンカー)のパン販売戦略!』をお届けしました。
ブームだからといって始めると失敗します。
派手さはなくても、ビジネス街で挟み物のパンを販売する方法もあります。
自分のパン屋のパンを宣伝の意味も含めて移動販売するのも良いかも知れませんし、自分で作れなくても委託販売という方法もあります。
ですので、パンが好きで移動販売(キッチンカー)でパン屋を始めたいけど、作れない、儲かるのか分からないからといって諦めることはないし、色々な方法があります。
パンの移動販売はリアル店舗でパン屋を開くよりも初期投資がかなり抑えられます。その点からも、一度自分がどんなパン移動販売をしたいのか?月いくら稼ぎたいのか?どんなお客様に販売したいのか?色々模索してみるのもいいかも知れません。
しっかり人がいる所で、お客様が求めているパンを的確に販売すれば商売は成立します。
あなたらしいステキな移動販売(キッチンカー)のパン屋が始められるのを楽しみにしています。